エンディングノート
「命の終わり」は必ず訪れ、皆が家族や親友、大切な人との最後の別れに遭遇します。あなたに今、「もしものことが」が起きたらどうでしょうか・・・?
私たち遺品整理士は、「遺品整理」という仕事を通じて、日々「死」をみつめることは、「生きる」ことであり、人生さえも変えることがあります。
このエンディングノートに移入することは、自分たちが残された人たちに託せるもの日頃から想っている”伝えたい気持ち”を整理することにも繋がります。
いつか、命の終わりがやってきたとき、色々なひとたちへ愛する心・感謝の気持ちを伝えるツールです。
ほとんどの人の気持ちは「なにも今書かなくても・・・・」というエンディングノート
でも、考えてみてくださいね。
歳をとってからだと適切な判断能力が衰えてきます。
いざ大きな病気になったときに、書く気持ちの余裕や気力はあるのでしょうか?
意識のない状態、認知症にでもなってしまったら、果たしてあなたの気持ちや考えを家族に伝えることができるでしょうか?
だから、笑って話せる時に笑って書きませんか?
「もしその飛行機がハイジャックされたら・・?」と付け加えていますけど・・・もしこんな状況に陥ったら、照れくさくてとても言えない【家族への感謝の気持ち】も言葉となって出てくるでしょうね。エンディングノートに決まった形式はありませんから、思いついたまま書き綴っていただいてかまわないものなのです。
例えば、
ペットの世話の仕方はこうしてね
植木の水やりの仕方はこうしてね
代わりに病院に行って、お薬はこれとこれを貰っておいてね
毎月 銀行口座からこれとこれが引き落とされるから気をつけて
家の権利証や実印はここにしまってあるからきちんと保管しておいてね
私の着物 これとこれは高価なものよ!それとこれはお母さんからの形見の大事な物だからきちんと管理してね
なにか大変なことが起こったら、この人とこの人とこの人に連絡してね
私の長い人生で「こんなこと」や「あんなこと」があったのよ
などなど なんでもいいのです。これも、立派なエンディングノートの一部になります。
完成させなくてもかまわないものなのです。何度でも訂正してかまわないものなのです。気になることがあった時いつでも書き足したり、訂正していけばよいものです。内容によっては、「すぐに決断できない」!こともあります。そんな時には、決断するために少しずつでも情報収集をすればよいのです。
例えば、介護のことなら
施設で介護を受けるのにはいくら費用がかかるのだろう?
自宅をバリアフリーにするにはいくら費用がかかるのだろう?
◎夫は長男だが、遠くに住んでいるし、仕事も大変みたいだから、身の回りの世話は妹の◎江に頼むことにするか?
などなど、より具体的かつ現実的な問題解決する為に下調べや家族で話し合うきっかけにもなるのです。エンディングノートを書く理由とは、自分になにかあった時に家族にあなたの気持ちを伝えておくためです。
「自分はまだまだ元気ですよ!万が一の時だなんて縁起でもない!」確かに、自分に万一の時が来るなんてまだまだ先の話です。しかし、なにも万が一の時というのは【亡くなること】ではないんです。【遺書言】と【エンディングノート】は別物なんですよと私が説明する理由です。
将来 大病を患うかもしれません。(糖尿病、ガン、脳梗塞、・・しかし今はお薬や手術技術も進歩して回復することも多いです)
将来 物忘れがひどくなるかもしれません。(認知症とは言えなくても年齢とともに記憶力や判断力が衰えるのは仕方ないです)
将来 突然 あなたの携帯電話が壊れて、メモリーに保存してあった連絡先が全部消えてしまうかもわかりません。(あなたの交友関係「友達や親戚の連絡先」はあなたにしかわからないことも珍しくありません)
そんな時に家族がどう対応すればよいのか?そのために書いておくものだと私は考えているのですが、あなたはどう考えていらっしゃいますか?
エンディングノートに書いておく内容とは?
あなたの人生を振り返って、あなたの生きてきた証しを家族に伝えておきましょう。今は自分史を書くのもブームになっています。「ええっ!自分史みたいなものを作るのか?それは大変だなぁ?」と憂鬱(ゆううつ)になりましたか?
そんな大それたものでなくてもかまいません。
どこで産まれて・・・
どんな理由で、いつ引越しをして・・・・
どこで暮らしてきた・・・
そこでどんなことがあったのか?・・・
そんな「住んだことがある町」と「起こった出来事」を列挙していただくだけでよいのです。意外と子供たちの知っているあなたは【親としての側面】しか知らないことも多いのです。
今までどんな人生を歩んできたか・・・・
それは、おぼろげしか知らないのです。
あなたの今までの簡単な人生の履歴書的なものがあれば、よりあなたのことを子供たちは理解しやすくなるでしょう。ひょっとすると、子供たちはそれを見て、自分のルーツを探して「そこに書いてあった場所」に行ってみるかもわかりませんよ
大事な物リスト
最近は、大家族世帯も減りました。親と子供たちの同居世帯が少なくなり、ほとんどが別々のところに住んでいることが当たり前の時代です。そこで、一番困るのが「なにが?どこに?どれだけ?あるのかわからない?」という問題なのです。
- 銀行の預金通帳や届出印 →→ 万一の時は口座は凍結されて、葬儀費用も引き出せなくなります。
- 生命保険証書 →→→→→→→→→→ 未請求であればせっかく長年 払い続けた保険金も支払われません
- 高価なもの →→→→→→→→→→→→ 例えば着物や美術品 価値がわからないまま二束三文で処分されてしまいこともあります
どんな老後生活を送りたいのか?人の価値観は十人十色です。ですから、あなたが考える老後の生活はこういう風に暮らして生きたい!その考えを家族に伝えておく必要があるのです。
あなたが家族に 『して欲しいこと』
家族があなたに 『してあげられること』
あなたが家族に 『してあげられること』
「そんなことわざわざ言わなくてもわかるもの それが家族だ!」そんなお考えの方も多いのですが、意外とそれがわかならいのです。近い存在なのに、なかなかわからない?それが離れて暮らすことも多い家族の現実なのです.